浅野川大橋界隈にて自転車走行指導帯&歩道拡幅の整備完了♪
金沢のまちが、もっと好きになる。
金沢レンタサイクルまちのり。
いやーー、今年もゴールデンウィークが終わってしまいましたねぇ・・・。
何なんでしょう、この祭りのあとのような寂しさ・・・。
完全に5月病ですね(笑)。
GW期間中は連日多くの方々に「まちのり」をご利用いただき、ありがとうございました。事前に悪天候の予報があったので少し心配でしたが、雨が少なく自転車日和が続いて何よりでした。が、凄まじい強風で多くのイベントに影響があった様子。心よりお見舞い申し上げます。
それにしても、1日1台あたりの利用回数が10回を軽く超えており、まちのり自転車たちは大活躍。この利用回数は、世界トップクラスの利用率を誇る台湾・台北市「YouBike」やスペイン・バルセロナ市「Bicing」に匹敵するもの。サービスの規模はまったく異なりますが、海外先進都市と同様、市民や来街者の皆様のモビリティとして定着してきたことを誇らしく思います。
窓口スタッフ、再配置スタッフ、おもてなしサポート隊の皆様も、大変お疲れ様でございました。
さて、今回は、金沢市中心部の主要幹線道路である国道159号橋場交差点~国道359号ひがし茶屋街交差点で整備された自転車走行指導帯と、浅野川大橋で実施された歩道拡幅のご紹介。
GW前半の5月2日に撮影した東山界隈の写真をもとに、現地の様子をお届けしますね。
▼大盛況の東山ポート。利用者が途絶えることがありませんでした。ありがたき幸せです♪
▼自転車が不足してるなぁ・・・と思った矢先、まちのり再配置カーが到着。さすがの機動力です。ユーザーからの質問にも快く応対し、動く観光案内マンとしての機能を担っています。すごい!!
▼その東山ポート目の前の主要幹線道路:国道159号橋場交差点~国道359号ひがし茶屋街交差点の間に、自転車走行指導帯が新たに整備されました。金沢ではすでにお馴染みとなってきた灰桜色の矢羽根表示。「自転車=車両=車道の左側端を通行」することが道路交通法のルール。この表示があることで、自転車のルール遵守、クルマのドライバーの安全運転を啓発しています。
▼狭い歩道には「ゆずりあい」のマーク。歩行者の皆様も、譲り合いながら安全に通行してくださいね。
▼現場をウォッチしていると、矢羽根にそってきちんと車道左側通行する自転車がたくさんみられました。まちのりユーザーの皆様もきちんと左側通行されており、とっても嬉しくなりました♪浅野川大橋の歩道は片側約50cmずつ拡幅され、新幹線開業後に急増した歩行者の安全で快適な通行に資する整備がなされました。素晴らしい!!
▼自転車だけでなく、人力車にとっても効果的だったかもしれません。
▼ちなみに、八百萬本舗さんには「ベビのり」ポートとしてご協力いただいており、ベビ―カーを利用する姿も見られました。
この区間は、国道ということで1日に2万台以上のクルマが通行する市中心部の大動脈となっています。このような箇所で、車道混在型の自転車走行指導帯を整備することは危険なのでは?という声も聞かれそうですが、それは大きな誤解です。
この区間では、北陸新幹線開業により歩行者が急増し、狭い歩道上を多くの歩行者や自転車が錯綜している状況でした。時には、歩道からあふれた歩行者や自転車が急に車道へ出るような場面もみられました。一方、魅力あるまちなみを壊してまで道路を拡幅することはできない場所であり、「限られた道路空間をいかにうまく使うか?」が課題となっていました。
そこで、国土交通省金沢河川国道事務所では、石川県、金沢市、警察と連携し、車道上に自転車走行指導帯を整備することで、歩行者・自転車・クルマの通行すべき場所を「見える化」するとともに、特に幅の狭かった浅野川大橋の歩道を拡幅するという対策を実施しました。
この効果は多面的ですが、最大の目的は、クルマのドライバーの皆様への注意喚起です。
金沢を代表するエリアの一つであるこの界隈は、やはり歩行者や自転車、人力車などの「ゆっくり移動する人々」を最優先としていくべき場所であり、クルマのドライバーの皆様には、このわずか数十メートルの区間だけでも、寛大な心で、スピードを緩めて安全運転を心がけていただきたいと思います。
一見すると地味かもしれませんが、クルマの交通量が多い主要幹線道路で、このような「人中心」の道路整備が行われたことは、金沢を愛する者として心から称賛させていただきたいと思います。車道を削って歩道を拡幅した京都四条通と同じく、全国に発信すべき事例だと感じています。
これまでの人口増加・経済成長社会においては、「クルマの渋滞を解消して早く安全に移動させること」が経済的にも社会的にも優先されてきたように感じます。それはそれでもちろん大事なことです。
しかし、これからの人口減少・成熟社会においては、「人々や地域にとっての幸せ」を考え、これまでのストックを地域特性に応じていかにうまく使うか、が問われます。これは建物だけでなく、道路や公園などの公共空間も同じだと思います。
華々しい観光・経済活動の裏側では、このような公共空間のリノベーションが地道かつ懸命に行われていることに目を向け、これからも応援していきたいと思います。
ではまた。
PS)
浅野川では、川辺で佇むカップルや水辺を楽しむ子どもたちの姿。
梅ノ橋には鯉のぼり。
このような光景がまちなかでみられるのも金沢の魅力ですね~♪